キモノいとをかし

着付け講師「いと」がキモノについてのあれこれを綴るブログです。

何を着たらいい?~お茶のお稽古・お茶会編

こんにちは。着付け講師のいとです。

 

「お茶を習っているけど、自分で着物が着れなくて・・」と着付けを習い始める方が結構多いんです。

お茶のお稽古から着物にも興味を持ってもらえるのは嬉しいですね。

 

「お稽古の時は洋服でいいけど、点前のときは着物を着てきてねって先生に言われたけど何を着たらいいの・・?」と悩む方が多いのもまた事実。

 

生徒さんからよく聞くのが、

  • お稽古のときは洋服、お茶会のときは着物
  • お稽古のとき着物ならなんでもOK
  • お稽古のときから指定の着物

など流派や先生によっても違いますし、本格的なお稽古からカルチャースクールや公民館の講座などでも違いはあります。

 

そんなわけで、今回はお茶の時にどんな着物を着たらよいのかをみてみましょう。

 

 

 

茶道のお稽古スタイル

お茶のお稽古は、表千家裏千家などの本格的なものからカルチャースクールや公民館の講座など気軽なものまでいろいろなタイプがあります。

 

お茶会の種類

茶道のおもてなしには大きく分けて「茶事」と「茶席」があります。

茶事」は気心の知れた少人数の招待された方で開かれ、炭点前、懐石料理、お菓子、濃茶、薄茶のフルコースが振る舞われる正式なお茶会です。

茶会」には大寄せや大茶会、野点などがあります。<点心、濃茶、薄茶>または<お菓子、薄茶(または濃茶)>の略式スタイルでもてなされます。比較的大人数で行われ、自由な雰囲気で楽しめるお茶会もあります。

 

実際にどんな着物を着るのがいい?

茶道ではやわらかものと呼ばれる「染めの着物」を着るのが基本です。

 

お茶会の種類には格があり、茶事にあたる初釜などは格式の高いものになり、大寄せ、月釜、野点の順になります。

新年の最初に行われる初釜では、訪問着や付け下げ、一つ紋の入った色無地などフォーマルな装いがふさわしいです。

大寄せや月釜などでは、訪問着、付け下げ、色無地、江戸小紋がおすすめ。ただし、なかには格の高い月釜が行われる場合もあるので事前に主催者やお茶の先生などに確認しておくと安心です。

野点では小紋のほか、織の着物の紬や夏場は浴衣などのカジュアルな装いでOKな場合もあります。

 

ただし気を付けて頂きたいことがあり、主催者(招く側)より格の高い着物にはならないよう配慮しましょう。招いて頂いた方のおもてなしの邪魔にならないよう派手な色柄は避け、控えめなものを選ぶと良いですよ。

 

お茶のお稽古の場合は、流派や先生によって着るべき着物はまちまちですので、師事している先生に尋ねるのが一番です。

 

お茶の席で着る着物に迷ったら、「色無地」を選んでおくのがおすすめです

色無地は一つ紋を入れると略礼装となり、フォーマルな場にも着て行ける着物になります。お茶会に招かれたり、お稽古の際にもぴったりですよ。

実際、お茶を習い始めて着物が必要になった方にも、一つ紋の入った色無地をおすすめしています。柄のない控えめな着物ですが、改まった場所にも着られるので一枚持っておくと重宝しますよ。

 

 

お茶のお稽古やお茶会などその場にふさわしい装いをして、よりお茶を楽しんでいただけたら幸いです。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました♪

 

 

色無地はこのような一色染めの着物です。

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